初出場で2度のハットトリック、得点王に――今月8日から18日にかけて開催された「第24回ユニバーシアード競技大会」(バンコク)の女子サッカーに出場した窪田飛鳥さん(経済3、浦和レッズレディース所属、FW)が、5試合(うち途中出場1回)で7ゴールをあげ、見事得点王に輝きました(ブラジル代表の選手と同率)。日本代表チームの成績は16チーム中9位に終わりました。
(試合結果)
【予選リーグ】
8月7日 ポーランド戦 0対1で負け
8月9日 韓国戦 1対2で負け
8月11日 フランス戦 4対2で勝ち(窪田さん3得点)
【順位決定戦】
8月13日 タイ戦 1対0で勝ち(窪田さん1得点)
8月15日 南ア戦 9対0で勝ち(窪田さん3得点)
8月17日 カナダ戦 3対1で勝ち
怪我をばん回しての快挙――大会直前に国内で行われた日本代表の強化合宿の2日目、練習試合に参加中の窪田さんは内転筋の肉離れに見舞われます。全治まで通常2,3週間はかかるといわれた怪我に、ユニバーシアード出場そのものが危ぶまれました。「日の丸を背負って戦うつもりでいたのに、何やっているんだろう…と不甲斐なかった」と、そのときを振り返ります。痛みのため、満足にボールを蹴ることができなかったという窪田さんは、走りこみ中心の別メニューをこなし、回復に専念。徹底したトレーニングが功を奏し、初戦となったポーランド戦の前日、チームの練習に合流することができました。怪我からおよそ1週間の復帰でした。
試合に出て勝利に貢献したい、その一心の窪田さんでしたが、ポーランド戦(7日)は出場機会がなく、ベンチで試合を見守ることに。しかし、「自分が出ていたらこう動く…」と、試合を観ながら頭の中でシミュレーションを行い、気持ちを高めていました。そして次の韓国戦(9日)、1対2のビハインドで迎えた後半、いよいよ監督から窪田さんに声がかかります。「チームが負けていたのでなんとしても得点を入れなければと思った」という窪田さんでしたが、得点の機会を生かせず、無念の敗北。日本の予選リーグ敗退が決まった瞬間でもありました。
予選リーグ最後の試合となったフランス戦(11日)では、日本代表チームの目標は「個々のレベルを高め、満足のいくプレーをすること」に再設定。窪田さんは「試合に出て、とにかく得点を取りまくる」ことを己に課しました。
そして迎えたフランス戦――得点王へのステップの始まりでした。開始直後の2分、ゴール前のボールにヘディングであわせて先制。前半のロスタイムにも、フリーキックからのチャンスに頭でゴール。後半開始直後の46分には、怪我を乗り越えた足でのシュートも決まりました。「狙ったものではない」としながらも見事に決めたハットトリックは、本人にとって国際試合初めての快挙。この試合は、チームにとっても念願の初勝利(4対2)となりました。
13日から始まった9位以下の順位決定戦でも、窪田さんの活躍は続きました。13日のタイ戦では窪田さんの1ゴールが決勝点に。15日、9対0と大勝した南ア戦では、2度目のハットトリックを成し遂げました。
最終戦のカナダ戦でも勝利した日本代表チームは、最終順位を9位とし、7ゴールをあげた窪田さんは得点王を飾りました。「試合に出たからには得点を取るというのがフォワードの仕事。自分のやるべきことの延長線上にあったのが得点王というだけです。ただ、ユニバーシアードという大きな大会に成績を残せたのは素晴らしいこと」と窪田さんは笑顔をみせました。
19日に帰国。「今回のユニバーシアードでは、怪我のこともあり、コンディション調整の難しさを痛感しました」という窪田さんは、現在、所属する浦和レッズレディースに戻り、9月2日(日)から始まる「なでしこリーグカップ2007(仮称)」に向けて調整中です。アマチュア選手、そして亜細亜大学の学生として忙しい生活を送る窪田さんは「ディディエ・ドログバ選手(チェルシー)のプレーが好き。彼のように、敵に恐れられる選手になりたい」とこれからの意気込みを語りました。
《欄外》
「ユニバーシアードの選手村では、いろいろな国の選手との交流が楽しかった」という窪田さん。アメリカ留学時代に培った英語力は、今でも健在のようです。
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